教室・医局紹介

教授あいさつ

教授 兼診療科長

菊知 充きくち みつる

金沢大学 神経精神医学教室のウェブサイトをご覧いただき、ありがとうございます。当教室は1909年に創設され、精神医学に関わる活動を現在まで続けてきました。明治時代から現在まで110年間以上、当教室は、精神科医療・研究・教育に関わる社会的使命を果たしてきました。令和2年現在においては、300名を超える教室同窓会員が、各地で活躍しています。この春(令和2年度)には、8人の医師が新たに同窓会員になりました。そして、この1年間で5名の精神保健指定医、3名の医学博士が新たに誕生しています。医療における地域貢献、医学研究における世界への貢献が脈々と続いております。

精神医学が社会から求められている課題が、年々増加しています。日本の医療全体を見渡すと、精神障害の患者数は300万人を超え、5大疾病の1つに位置づけられ、精神科医療の重要性が再認識されました。卒前教育においては世界医学教育連盟のグローバルスタンダードへの準拠を求められ、当大学でも精神科実習の時間を倍増させるなど、カリキュラムの充実を進めています。世界の研究を見渡すと、非侵襲的脳機能測定、ゲノム解析や人工知能など、昨今の技術の発展には目覚ましいものがあります。それらの技術を用いて、脳レベルの原因を解明しようとする研究が盛んに行われるようになりました。まさに19世紀のグリージンガー以来の「脳病」のブームが再来しているようにも思います。当教室でも、国内・外の共同研究を通して、世界をリードする研究を続けています。技術の進歩は著しいのですが、一方で、精神医療においては、今なお、疾患の病態解明には及ばず、治療においても個別化した治療が進まず、解決すべき課題がたくさん残されています。そのような状況ですが、日々直面する臨床的課題に、自らが考え抜いて、課題解決に向けて、積極的に取り組んでいくことが私たちの使命と考えています。

当教室の主な役割

  1. 最新かつ有益で根拠のある医療を、患者さんの立場にたって提供する
  2. 身体管理の必要な患者さんに対応し、地域の総合病院精神科として役割を果たす。
  3. 幅広い視野で、患者さんを支援できる臨床医を育成し、基幹病院として地域医療を支える。
  4. 精神医学の発展に寄与するリーダーを育成する
  5. 「卓越した教育研究型」大学の附属病院として、国際共同研究を促進し、高度で専門的な教育・研究環境を維持し、特定の分野で世界をリードする。

これから医師・専門医を目指す方に強調したいのですが、精神医学は大変やりがいのある領域です。精神科医としては視野の広さが求められ、患者さん個々の生活環境や、生活歴までイメージして医療に取り組む努力が求められます。そして、精神医学研究は学問として学際的で、医学以外の関心領域(例:数学・工学・芸術・社会学)があったとしても、専門家との共同研究等を通して生かされます。そのような臨床・研究における自己研鑽の日々の中で、「なすべき事」や「なせる事」は必ずみつかります。一生をかけた、やりがいのある仕事となります。当教室から、これからも地域医療の要となる人材や、精神医学の発展に寄与するリーダーが育ってくることを、楽しみにしています。
当教室が大切にするべきことは、日々の臨床を通して、精神障がい者の幸せな人生を願い、医療・研究・教育に取り組むことです。一歩ずつを大切にして、自己研鑽できる教室を目指してまいります。これからも引き続き、持続可能な社会と、教室の発展のために、ご支援とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

2020年春

附属病院神経科精神科の特徴

  1. 外来部門では初診数が年間約700名、再診数が年間延べ21,500名ほど。再診数は国立大学附属病院神経科精神科の中でも2,3番目に多く、多彩な患者さまが受診してきています。
  2. 入院部門では年間の入院数が200から250名で、国立大学附属病院神経科精神科の中でも上位2~5番目に多く、こちらも多様な患者さまが入院してきています。なお県知事の命令による行政措置入院が年間数名いること、重症の精神病の患者さまでも受け入られるスタッフ・設備の整っていることは大学附属病院としては珍しいことです。
  3. 児童から老人まで全てのライフサイクルの患者さまをカバーできる医師がそろっています。これも大学附属病院ではなかなかないことです。

沿革

1909 金沢医学専門学校精神病、神経病、法医学講座が開設され、これが神経精神医学教室の端緒となりました。
2001 金沢大学大学院医学系研究科・脳医科学専攻・脳病態医学講座・脳情報病態学となりました。
2017.4 金沢大学大学院医学系研究科・脳神経医学領域・精神行動科学となり、現在に至ります。
2019.5 初代松原三郎教授から数え、第9代教授として2019年5月1日から菊知充博士が着任いたしました。

スタッフ紹介

教授 兼診療科長 菊知 充
准教授 橋本 隆紀
助教 金田 礼三
内藤 暢茂
坪本 真
深井 美奈
宮岸 良彰
水上 喜美子
医員 紺谷 恵子
佐野 滋彦
姥浦 ⼀太
朝倉 有⾹
細川 由紀⼦
⽵内 良太朗
研究員 川端 梨加
山本 恵
技術補佐員 小西 順子
事務補佐員 西岡 理江
大学院生 紺谷 恵子
亀谷 仁郁
相馬 大輝
奥田 丈士
佐野 滋彦
湯浅 慧吾
Yufan Bian