教室・医局紹介

教授あいさつ

教授 兼診療科長

菊知 充きくち みつる

令和6年1月1日に発生した石川県能登半島地震により、多くの皆様が被災されました。1月8日現在、安否不明の方が300人を超えており、その安全を心よりお祈り申し上げます。

奥能登では、直下型地震により把握できないほどの家屋が倒壊し、機能がマヒ寸前に陥った病院では、被災者である医療スタッフが懸命に人命救助に尽力しました。1月2日以降、ヘリ輸送などを通じて被災者が県立中央病院や大学病院に移送され、その支援が続いています。

精神科の被災地域での活動において、全国の皆様のご支援に感謝申し上げます。令和6年1月2日には県庁に災害派遣精神医療チーム(DPAT)の調整本部が設置され、同日には公立能登総合病院にもDPATの活動拠点本部が設けられました。1月8日現在、DPATは奥能登に到達し、被災地での支援に取り組んでおります。全国から集まっていただいたDPATチームの関係者の皆様に御礼申し上げます。

少しでも早く、被災地の皆様が普段の生活に戻れるよう、当医局も全力で支援してまいります。この困難な時に全国の皆様からいただくご支援に、あらためて心より御礼申し上げます。

令和6年1月9日

当教室の主な役割

  1. 最新かつ有益で根拠のある医療を、患者さんの立場にたって提供する
  2. 身体管理の必要な患者さんに対応し、地域の総合病院精神科として役割を果たす。
  3. 幅広い視野で、患者さんを支援できる臨床医を育成し、基幹病院として地域医療を支える。
  4. 精神医学の発展に寄与するリーダーを育成する
  5. 「卓越した教育研究型」大学の附属病院として、国際共同研究を促進し、高度で専門的な教育・研究環境を維持し、特定の分野で世界をリードする。

これから医師・専門医を目指す方に強調したいのですが、精神医学は大変やりがいのある領域です。精神科医としては視野の広さが求められ、患者さん個々の生活環境や、生活歴までイメージして医療に取り組む努力が求められます。そして、精神医学研究は学問として学際的で、医学以外の関心領域(例:数学・工学・芸術・社会学)があったとしても、専門家との共同研究等を通して生かされます。そのような臨床・研究における自己研鑽の日々の中で、「なすべき事」や「なせる事」は必ずみつかります。一生をかけた、やりがいのある仕事となります。当教室から、これからも地域医療の要となる人材や、精神医学の発展に寄与するリーダーが育ってくることを、楽しみにしています。
当教室が大切にするべきことは、日々の臨床を通して、精神障がい者の幸せな人生を願い、医療・研究・教育に取り組むことです。一歩ずつを大切にして、自己研鑽できる教室を目指してまいります。これからも引き続き、持続可能な社会と、教室の発展のために、ご支援とご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

附属病院神経科精神科の特徴

  1. 外来部門では初診数が年間約700名、再診数が年間延べ21,500名ほど。再診数は国立大学附属病院神経科精神科の中でも2,3番目に多く、多彩な患者さまが受診してきています。
  2. 入院部門では年間の入院数が200から250名で、国立大学附属病院神経科精神科の中でも上位2~5番目に多く、こちらも多様な患者さまが入院してきています。なお県知事の命令による行政措置入院が年間数名いること、重症の精神病の患者さまでも受け入られるスタッフ・設備の整っていることは大学附属病院としては珍しいことです。
  3. 児童から老人まで全てのライフサイクルの患者さまをカバーできる医師がそろっています。これも大学附属病院ではなかなかないことです。

沿革

1909 金沢医学専門学校精神病、神経病、法医学講座が開設され、これが神経精神医学教室の端緒となりました。
2001 金沢大学大学院医学系研究科・脳医科学専攻・脳病態医学講座・脳情報病態学となりました。
2017.4 金沢大学大学院医学系研究科・脳神経医学領域・精神行動科学となり、現在に至ります。
2019.5 初代松原三郎教授から数え、第9代教授として2019年5月1日から菊知充博士が着任いたしました。

スタッフ紹介

教授 兼診療科長 菊知 充
助教 坪本 真
佐野 滋彦
宮岸 良彰
亀谷 仁郁
奥田 丈士
宮下 翔伍
水上 喜美子
医員 和田 侑也
能口 祐一
加藤 雅晃
粟森 佳世子
白藤 憲太郎
武田 卓朗
前田 泰之
研究員 川端 梨加
技術補佐員 小西 順子
堂本 彩未(公認心理師)
技術補佐員 (摂食障害拠点病院) 多田 浩昌(公認心理師)
渡邊 恵里奈(公認心理師)
事務補佐員 西岡 理江
春田 智子
早乙女ゆき子
大学院生(学外) 湯浅 慧吾
Yufan Bian
竹内 良太朗
下 優太郎
山口 陽平
北村 浩司
竹内 稜太
子どものこころの発達研究センター
准教授
廣澤 徹

2023年10月現在